フットケアに関する資格

フットケアとは巻爪や外反母趾を始め、浮腫や潰瘍などの足の症状を改善するための療法のことです。フットケアでは、足のマッサージや保湿クリームの塗布のほかに、ハーブ湯に浸けるといった方法があります。医療機関には、フットケア外来を設置している所もあります。フットケア指導士という専門の資格があり、フットケアにかかわる医療従事者や福祉関係者などには資格取得を目指す者が少なくないのが現状です。

フットケア指導士になるには、年1回実施される資格試験に合格しなければなりません。ただし、受験するには医師や看護師といった医療従事者を始め、介護福祉士や作業療法士などの有資格者であることが必要です。さらに、自分の専門分野で3年以上の実務経験を積むことが求められます。その上でフットケアの実績があり、フットケア指導士認定セミナーを受講し、日本フットケア学会の学会員となることもフットケア指導士認定試験の受験資格です。

フットケア指導士の資格試験の問題は、フットケア指導士認定セミナーの講義で学んだ範囲から出題されます。セミナーでは、解剖学や病態生理学を始めとして下肢の検査項目やケアの手法を学習します。フットケア指導士の資格取得を目指す人の職種は様々ですが、特に糖尿病専門外来の看護師はフットケアの重要性を認識しているため、資格取得を志す者が珍しくありません。糖尿病専門外来の看護師は、日頃から糖尿病の合併症により生じた足の壊疽や潰瘍に加え、酷い浮腫の治療に取り組んでいるのでフットケアの知識とスキルが欠かせないからです。